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今宵のサカナ (復活)

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シアトルのレストラン レビューや旅先で食べた料理、小耳に挟んだ食べ物雑学など、とりあえず食に関するネタを中心に書いてます。最近はレストラン レビューがめっきり減ってしまいましたが、おうちで作れる簡単おいしいごはんの紹介をメインにしたいなと思っています。

30分ほど仮眠した後、ホテルから広場を抜け、みやげ物屋が軒を連ねる石畳の坂道をゆっくり登る。アルハンブラ宮殿は広い。切符売り場の入り口は宮殿の一番奥にあるのでさらに歩かなくていけない。ほとんどの人はシャトル バスで往復していたようだったが、天気もいいし(暑いけど)、歩くのは楽しかった。40分後、やっと切符売り場に到着。あらかじめホテルで予約していたのでチケットを受け取るだけ。さすがに観光客が多いため、ここは1時間ごとに入場制限をしている。よかった、予約しといて。

宮殿内には、チケットがないと入場できない場所とチケットなしで見学できるところがある。私のチケットは11時半入場の回だ。それまでチケット不要のところからスタートしてみよう。

まずはヘネラリフェ(Generalife)を散歩。(なぜかチケット不要だった)
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カルロス5世宮殿 (Palacio de Carlos V) -チケット不要
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アルカサバ (Alcazaba) - チケット必要
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アルハンブラの猫(こずもぉ~ くぅぱ~、会いたいよー)
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# by seattleokami | 2005-10-26 01:42 | スペイン/ポルトガル
6 月28日

東北新幹線が開通する前は上野発青森行きの夜行列車に乗って実家に帰っていた。私が乗ったグラナダ行きの夜行列車は、その頃を思い出させた。ちょっと無理しても寝台にすればよかったのだ。一等車という名前にだまされた。車内の雰囲気がどう見ても「一等」じゃないぞ。思わず自分の切符を確認する。カウボーイ ハットを目深にかぶりビール缶を片手に千鳥足で通路をひょろひょろ歩いていた痩せ型の男が実は無賃乗車だったことが分かり、車掌に詰問されると知らないの一点張り(でもろれつが回ってない)。列車はこのせいで止まってしまった。警察を呼ぶぞ。おお、警察でも何でも呼んでみろってんだ、と言う感じのスペイン語の会話が続く。しまいには車掌が折れ、去っていった。あの男はきっとあのままグラナダまで乗り通したのだと思う。彼だけではない。ちょっと娼婦風な女性も実は無賃乗車で、彼女の場合はなんだかんだと言い訳していたが車掌を納得させることはもちろんできず、しかたなく食堂車に歩いていった。と思いきや、通路を隔てた私の隣はやたらとハイパーな老人(以下かっぱじじいと呼ぶ)。彼は9時間の走行中、ずっと通路に立って、ズボンのジッパーを半分あけ、講釈師のような抑揚で休みなくしゃべり続けていた。ときには近くの老人相手に、ときにはひとりごと(でも声がでかい)。私の乏しい理解力でも、彼がいかにつまらない話をしているかは容易に分かった。おそらく、「ああ、今4時20分やね。前の駅を3時30分に発ったということはあと8分ほどで次の駅ということになりましょうか。」みたいなことを延々と。私の隣に座っている中年の女性は「うるさいわね~」とぶつぶつ。と思ったら彼女はボトルの水を床にこぼしてしまい、私のバックパックはびしょぬれになるし。じじいの声は呪文のように耳に入ってきて全然眠れない。そのうちかっぱじじいの首を絞めたい衝動にかられ必死に抑える。がまんできなくなり、席を立ち残りの1時間を車両の外で立って行くことにした。ほっ。かっぱじじいの声はもう聞こえない。と思った瞬間、何とかっぱじじいがスーツケースを引きずって車両から出てきた!そして私の隣に立ったのだ。悪夢。頼む。頼むからこのじじいをどっかやってくれ~。泣きそうになりながら、じじいに話しかけられないようにひたすら窓の外に神経を集中させてグラナダ到着を待ったのだった。

6月29日

ふらふらになりながら降り立ったグラナダ。

グラナダの街(アルハンブラ宮殿から撮影)
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今日の宿泊先はネットで見つけた安宿 Hostal Penelope
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広場から奥まったところにあるので、スーツ ケースを引きずって歩くのにちょっと不安があったけど、そんなに苦にならなかった。しかもスタッフは全員英語が話せてほっとする。ホスタルのある路地にはタパス バーがひしめいている。やっほー。さあ、ちょっと仮眠してからいよいよアルハンブラ宮殿だ。
# by seattleokami | 2005-10-25 14:34 | スペイン/ポルトガル
6 月 28 日

それはパエリアに決まってる。バレンシア風パエリアと聞くとなぜかオレンジ色を想像してしまうのだけど、その本家本元のパエリアを食べるためだけに、直行でグラナダに行かず回り道をしたのだった。

バルセロナの駅で軽い朝食を採る。
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バレンシアまではローカル線で4時間弱で到着。ランチのタイミングを逃したくないのですぐにでも目指すレストランに行きたいのだけど、とりあえずスーツケースをコインロッカーに預けないと。駅構内の奥にそれはあった。が、そこには兵士のような制服を着た女性の係員が座っていて、怖い。使い方を聞こうと思って恐る恐る話しかけたら何やらすごいスピードでまくしたてられた。え?わかんないよ、スペイン語。でうろうろしてロッカーのほうに進み始めると「xxxx!」とまたどなられる。なに?どうすればいいの?震える手でポケット辞書を探し聞こえた言葉を調べると「待て!」と言っていたのだった。で次には彼女が指定した番号のロッカーに行けと言っているらしい。でも、どなってるから簡単な数字も聞き取れない。やっとの思いでロッカーをあけ、荷物を入れる。彼女が後ろから何か言ってるけど、もう無視。身軽になったのでささっと逃げるように駅を出た。すごい雨。しばし駅で雨宿り。小降りになったところで、パエリアで有名だとガイドブックに書いてあるレストランをめざした。La Riua というその店に着いてみると、ランチのピークを過ぎている(3時過ぎ)からか客はまばらだった。頼むメニューは決まってる。そうワインも。
ローカルの白ワイン。
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これがバレンシア風パエリア。
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バレンシア風パエリアには魚介類は入っていない。これはいわゆる山の幸パエリアだ。肉は鶏肉とうさぎ。それにリマ ビーンズとスペイン料理によく使われる幅広のいんげん。だしもよく効いてるし、ご飯の硬さもいい。おいしい。でも、きっとあまりに期待が大きすぎたのか、ゆうべのパエリアのほうがおいしいかも、と、つい思ってしまい、いかんいかん、せっかくわざわざバレンシアまでこのために来たんだから、こっちのほうが絶対おいしい、と無理やり自分を納得させる。が、結局は、私は魚介類のだしで作ったパエリアが好みなのだ、という結論に落ち着き、それが確認できただけでも収穫だよね、既にディナーでトライする別のパエリア料理レストランのことを考えながら店を後にした。

腹ごなしに散歩がてら、カフェの前に 「オルチャータ (HORCHATA) あります」と貼り紙がしてあるのをよく見かけた。そうだ、知り合いが、バレンシアに行ったら絶対オルチャータにトライするべし、と言ってたわ。でもなんだオルチャータって。まずは試してみようじゃないですか。広場の近くのオルチャータ専門店(?)に入ってみた。カフェなんだけど、店のメニューにはオルチャータしかない。サイズと種類が違うだけ。
店内はこんな感じ。写真にあるでっかい寸胴鍋みたいなのにオルチャータが入っていて、おたまのようなものでコップに注いでくれる。
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ふうん。じゃあ普通の種類の普通のサイズにしてみよう。カウンターでドリンクを受け取り二階のテーブルに座った。
これがオルチャータと言う飲み物だ。
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味は、ひとことで言うと甘い。甘いんだけど、口の中に甘さが残らずすっと引いてしまう。なので、またひとくち飲みたくなる。甘い。でも気がついたら甘さが消えている。の繰り返し。甘さの種類は、甘酒プラスココナッツ ジュースっぽい?色からするとコンデンス ミルクのようだけど、そういう甘さじゃなくて植物から抽出した何か、みたいな感じ。後で調べてみたら、Web では 「HORCHATA」(オルチャータ)は楕円形の形をしたカヤツリの地下茎を原料とした飲み物」とある。明らかに地元の人たちにもとても人気の飲み物らしく、日本だったらおばちゃんたちが緑茶とおまんじゅうで世間話に花を咲かせている、風な光景がちらほら。きっと夏の風物詩なんだろう。おいしかったです。でも1杯で満足しました。

半分予想はしていた。夕方4時までパエリアでかなりおなかがふくれていたんだから(そのあとオルチャータも飲んだし)、おなか空くはずがない。インターネット カフェでメール チェックしながら(このとき、面接を受けた異動先のチームからのオファーにイエスと返事を送ったのだった。そして前のマネージャに泣きながらメールを書いて、オファーを受けるとことにした、と報告。あやしい旅行者だったよね、かなり。)9時まで時間をつぶした。でもやっぱりおなかすかない。夜行列車の出発時刻は12時半。今からでもごはん間に合うけど、でも無理。大食い大会で最後の一口がどうしても入らなくて苦しむ挑戦者のような気持ちになっていた。やめよう。また今度があるさ。

というわけで、バレンシアの半日は、パエリア 1食、オルチャータ、ネット サーフィンで終わってしまったのだった。でもこれが悲劇の始まりになるとは。。。
# by seattleokami | 2005-10-25 05:24 | スペイン/ポルトガル
あれだけ食べて昼寝した直後ではおなかが空くはずもなく、でもバルセロナ最後の夜、ディナーを食べずに終わることなんてできない!ああもう悪循環の繰り返し、と自己嫌悪に陥りつつ街へ繰り出してみる。最初に覗いたのがまた別のタパスの店。でもあまりに芸がなさ過ぎるよなと思い、店を出て、地球の歩き方に載っていたレストランまで歩く。メイン ストリートからちょっと離れたさびしい通りにあって、これだったら観光客は来ないだろう、と思って中を覗くと、日本人グループが!おそるべし。なんだか引いてしまい、この店もやめる。あきらめがつかないままぶらぶらしているうちに11時を回ってしまった。ホテルに戻ろうと歩いていたら、新しめの米料理レストランを通りかかった。モダンな店構えで、これも観光客狙いのてきとーな店かなと思ったけど、もう後がないので思い切って暖簾をくぐった(ってのれんはないけどね)。
Tapelia というレストランの店内。
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どうやら、パエリア専門店らしい。最後の夜だから、じゃあパエリア行きますか。お、ガスパッチョもある。マドリッド以来だし、頼んでみよう。

このガスパッチョがキリキリに冷えていて、スープの中に氷さえ浮かんでいる。これがトマトの程よい酸味とよくマッチして、私の胃はいきなりパエリアを受け入れる用意ができてしまったのだった。

さて、パエリア。今回は、オーソドックスな Classic Banta style Paella というのを頼んでみた。具だくさんのやつはちょっと重そうだったこともあり。
ところでこのお店、パエリア1人前で出してくれます。通常は2人前からなので、こういうお店は一人旅にはとってもありがたい。
一人用のパエリア鍋がテーブルに置かれる。食べる前に写真を撮るのを忘れちゃったんだけど、お皿に取り分けられたパエリアはこれ。
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これがねーとってもおいしかったのよー。この米粒を見て。アルデンテよ。しかも魚介類のだしがとっても濃くてめまいがするほど。具はイカの細切れくらいしか入っていないけど、よくしみこんだスープでたくさんのシーフードを味わっているような気分にさえなる。やはり、日本人は米だよね。自分でも不思議なくらい癒されているのが分かる。きっと明日はまた胸焼けだ。でもいいのさ。タパスで明け暮れたバルセロナの食生活もこれでちょっとメリハリができたことだし。明日はバレンシアに出発。そしてまたパエリアを食す予定。
# by seattleokami | 2005-10-24 14:46 | スペイン/ポルトガル
6 月 27日(月)
寝起き悪い。ゆうべの食べ過ぎか、時差ぼけか、体がだるい。食事に対して勝手に自分でプレッシャーをかけすぎてるかな。9時30分にホテルを出て電車で一時間半のグエル教会に向かう。実際に教会の前に立ったとき、行きたかった場所は、「グエル公園」だったのだということに気がつく。

グエル教会の入り口。
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確かにガウディなんだけど、これで半日使ってしまったかと思うとちょっと残念。まいっか。次回また来る理由ができたわけだし。グエル公園はぜひいつか行ってみたい。

バルセロナに戻り、ホテルそばのタパス バーでタパスのランチ。ハム サラダのマヨネーズ和え(5人前くらいの量があって、味もストレートなマヨネーズ味。日本の東急ストアのお惣菜コーナーを思わせる味)、ヤギのチーズ フライ、白アンチョビのマリネ、魚のムース。またしても食べすぎだよぉ。今日は最後の晩餐だから気合入れたいのに。。。

まんなかに見えるのがハム サラダ。
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街をぷらぷらしてみる。
ランブラス大通り。
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近くの市場内。
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この市場で干しいちじくと、アーモンドと、桃を買う。そして通りを歩いていたら、物乞いの親子が地べたに座っていた。とても痩せた母親は、赤ちゃんを抱いていないほうの手を伸ばしてめぐんでくれというようなことをおそらくスペイン語で言っている。最初は通りすぎた。かなり離れてから、やっぱり少しお金を置いてくればよかった、と思い、少し戻る。でも。他の物乞いには何もあげなかったのだし。と思い直しまた歩き出した。でもやっぱり。何度か行ったりきたりしながら、最後に親子の前まで戻り、さっき市場で買ったものを全部あげた。母親がお礼を言うのも聞き終わらないうちにその場を去った。なぜかな。赤ちゃんがいると、辛い。

今回のガウディめぐりを締めくくったのは、カサ・バトリョ (Casa Batllo)。この建物は住宅として建築され中の住居は見学できる。100 年近く前に設計されたとは信じがたいコンテンポラリーな感性。というか、現代の建築がいまだにガウディを継承してるってことなのかもしれないけど。
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この後、ランチで飲んだサングリアが回り、ホテルに帰って6時半まで寝てしまった。
# by seattleokami | 2005-10-23 15:53 | スペイン/ポルトガル

by seattleokami